MESHI BOOKS

純日記を中心に

『燃えよ剣』を読了した

一カ月かけて『燃えよ剣』の上下巻を読了した。歴史小説は今まで読んだことがなかったので、先ずは司馬遼太郎の『燃えよ剣』を入門書代わり。これは完全に最近歴史小説を読み始めた後輩の影響。

歴史小説なだけに渋めで堅いテイストなのかなーと思いきや、冒頭の夜這い祭りでいきなり面を食らった。セックス描写だけでどんだけ語彙豊富やねんってくらい多彩で官能的だったけど、何度か出てきた「犯す」は同意ありなのか同意なしなのか、この意味合いは令和感覚的には気になった。とにかく司馬遼太郎の語彙量がすごすぎて、ところどころ雰囲気で感じながら読み終えた。

途中、歴史背景を理解したくて並行して『マンガ 面白いほどよくわかる!新選組』を読んでしまったせいか、下巻以降は歴史そのものをトレースしたような印象を受けてしまったのは反省点。多分本当はむしろ逆で、土方歳三は喧嘩師、沖田総司は天真爛漫、このあたりの人物像を決定付けたのが司馬遼太郎が先のはずなので、カバー曲で良さを知ってオリジナルに行き着いた人みたくなってしまった。

登場人物が多くて一人一人を覚えてるわけじゃないんだけど、読んでると旧幕府側で戦ったとしても最終的には恩赦で新政府に仕えるケースが結構あって、この時代の思想ってむずいなーと感じた。旧幕府陣営を登用してでも一丸にならないと欧米列強にやられてたと考えれば分からなくもないんだけど。処刑される人との線引きはどの辺にあるんだろうか。色んな想いが交錯してて明治維新は複雑だなと思った。